Message

ごあいさつ

学院長メッセージ

私たちは、人間の尊厳、
すなわち人間の存在そのものに価値を見出します。

学校法人聖マリア学院 学院長
井手 信

人類は、今日の現代社会に至るまで、めざましい発展を遂げてまいりました。しかし、その反面、全地球的な環境問題、開発途上国を中心とした貧困や難民問題、先進国における少子・高齢社会そして精神的貧困、さらには医学の進歩がもたらすさまざまな問題など、今日ほど人間の尊厳が危うくされ、弱められている時代はありません。
このような時代において、聖マリア学院大学は「カトリックの愛の精神」に基づき、人間の尊厳、すなわち一人ひとりの人間の存在そのものに価値を見出し、そのかかわりを通して自己を高め、より豊かな人間性を育み、高い倫理観を持って判断し行動できる人材の育成を目指しています。
21世紀を希望に満ちた世紀、愛に満ちた世紀とするために、いのちの支援者として活躍を志す皆様を心から歓迎いたします。

カトリックセンター 6号館1F

カトリックセンターは、聖マリア学院大学の建学の精神である「カトリックの愛の精神」に基づく人間の尊厳の尊重を具現するために、様々な取組みを行っています。

看護専門職を目指す学生の皆さんは弱い立場にある人々と直接関わることから、人間の尊厳の尊重を実践できることが求められています。カトリックセンターでの学生・教職員・ボランテイアの方々との活動を通して、他者のために自己を生かす愛の実践への歩みを実感してください。暖かい、こころの安らぐ場にしたいと思っています。どうぞ、お越し下さい。

学長メッセージ

あなた方がして欲しいように、
他の人にもそのようにしましょう。

聖マリア学院大学 学長
片野 光男

2025年度より学長を務めさせていただきます片野 光男です。専門は、消化器外科で、特に、免疫学を基盤とするがんの治療法の開発に関わってきました。
本学は、1953年にカトリック信者である井手一郎医師により創設された、「カトリックの愛の精神」を建学の精神とした「聖マリア病院」に端を発します。その後、医療の質を高めるためには看護教育に力を注ぐ必要があると実感し、1973年に「聖マリア高等看護学院」、さらには、2006年に、現在の「聖マリア学院大学 看護学部」が誕生いたしました。聖マリア病院は72周年、看護学部は52周年を迎えます。

キリスト教の愛の精神を言葉にするならば、「あなた方がして欲しいように、他の人にもそのようにしましょう」という、自分を含めた全ての人間の存在そのものに価値を見出す優しさだと思っています。このことを実感し、「他の人のために自身を生かす」ことを実践できる看護職者となるよう共に学んでゆきましょう。具体的には、看護など社会福祉において最も大切な世界共通の概念である「ヒューマンケアリング」を教育の中心におきたいと思います。ヒューマンケアリングとは、「看護を通して患者さんと共に自らも人間として成長すること」を意味します。

本学での学びは、最先端の看護学はもとより専門的な知識や技術の習得など看護識者として高い専門性を身につけるだけでなく、このヒューマンケアリングを、あらゆるカリキュラムや学生生活を通して大切にし、「より深く考え、より豊かな人間性を備えた人を育てる教育」をおこなっています。われわれ教職員と学生は、この教育目標実践のために、各々の役割をもってここに集っている、ということを、常に意識して働き、学んでいきましょう。

本学は、西日本最大規模の病床数を有する高度先進医療病院である「聖マリア病院」を臨地実習施設として持っています。在学中に繰り返し、卒業後の自分の姿をイメージしながら勉学に励むことができる充実した病院実習が可能です。
ぜひ、積極的に「聖マリア病院や関連施設」を訪問し、患者さんやご家族の日常に接してください。苦しみの中にある人々に心から寄りそうためには、まず自身の弱さを認め、心の背骨を鍛え続ける努力が必要だと思っています。心の背骨を鍛える方法は様々でしょうが、ここで、みなさんに、私が40年近く、意識して行っていることを提案します。

「われわれ教職員と学生は、志高く、身を整え、敬いをもって毎日キャンパスの門をくぐりましょう。」門を入る時、出る時は、空を見上げるようにしてみてください。大きなものだけでなく小さなものも見えてくるようになるはずです。そして、 門を入ったら、「心の時間軸を長めに調整することに努めてください。」一日をゆったりと過ごすよう意識して心を整えれば、昨日までの悩みは小さくなり、今日からの目標が見えてきます。そして、「道や建物の中では、顔を上げ優しい顔で、中央ではなく端をさっそうと歩くよう意識してみてください。」自分が何故、何のためにここにいて、どこに向かおうとしているのかが見えるようになるはずです。

学生のみなさん、ぜひ講義を大切にしましょう。どこにも負けない素晴らしい教員が揃っています。学生目線をしっかり持った教育に熱心な先生達の集団です。講義に勝る場はありません。予習・復習という当然の学びの基本を身に付け、分からないことはその日のうちに解決するという積極的な態度で講義に臨んでください。そうすれば、必ず皆さん全員が望んでいる看護師・保健師・助産師として社会貢献することになります。

我々教職員は、皆さんの高い志の達成のための助力を惜しみません。皆さんは、我々教職員を信じ、より豊かな社会貢献を担う人として成長することに邁進してください。是非、人から与えられた知識の習得に満足せず、自身が社会に貢献しうるものを新たに作り上げることを目標にしてください。
本学は、皆さんが目標を達成するための最高の場であると確信しています。さあ、顔を上げ、時間軸を長めに調整し、皆と語らい、食事をし、自分や仲間を信じ、明日を希望し、自分の進む道を愛し、楽しく学んでいきましょう。